下野電気鉄道 新今市駅

鉄道考古学研究所にようこそ

 

 今回のお題は、下野電気鉄道の新今市駅です。最近ネット検索で得られた情報からやっと場所が特定できました。地図上の日光市立今市図書館の場所が新今市駅のあった場所です。この駅から国鉄(JR)の今市駅のそばまで、線路はありましたが、軌間が異なるため接続はしていませんでした。おそらく荷物などは積み替えで対応していたのではないでしょうか?

 下野電気鉄道の軌間は、開業当初は762mmでしたが、1929年(昭和4年)に東武日光線が今市まで延びてきて連絡開始するタイミングで、軌間1067mmに改軌しました。このため現在の下今市駅あたりから新今市駅区間は不要になり廃止となっています。

 地図では、線路の跡を見つけるのは、ほとんど困難ですが。航空写真ならよく見てみると、住宅が線路の敷地の幅で、緩やかなカーブを描いて並んでいるところが下今市駅と新今市駅日光市立今市図書館)の間に見つけることができます。それが線路の跡です。途中、国道119号線と国道121号線を横切っています。少し右に下今市駅からJR日光線の方に向かう道路で緩やかなカーブを描いていて、線路跡(?)に思えるものがありますが、それは線路跡ではありません。

 1943年(昭和18年)に下野電気鉄道は東武鉄道に買収されました。なぜ1929年(昭和4年)に国鉄(JR)ではなく、東武鉄道と接続したのかは、今後の研究課題です。